―――chapter10――― 翌日。 わたしは鍵を借りて朝から図書室に居た。 まだ登校時間には早く生徒の数は少なかった。 窓際に座るわたしは傘を差して登校してくる生徒を見下ろす。 この窓ガラスの向こうは土砂降りの雨。 止まない雨を睨むように見つめた。