『ジィィィィィ―――――』


「あぁ・・・・・・もう、うっさい・・・・・・」



夏休み、布団を跳ね除け起き上がる。


汗のせいで、前髪がベッタリと額に張り付くのが気持ち悪くて仕方がなかった。


どこまでも続く、朝から、ある意味目覚まし時計となる蝉の声。


便利なようだが、今はただうるさいだけだ。



結局、メールは返ってこなかった。


もう、腹が立ってわたしは、電源を落としてしまった。