『返事、遅なってごめん』 この一言が書かれた、短い文章だった。 その次のメール。 ・・・・・・何でかな。 悲しくて、辛くて、目を背けたくて。 でも、指はそのメールを開けてて。 目は、その文面を辿ってて。 『カチッ』 「は・・・・・・?」 何で、見てしまったのだろう。 何で、もっと早くに――――見て、おかなかったのだろう。 『初めまして、陽斗の母です。 つい先日、陽斗が交通事故で亡くなりました。 今まで、隣に居てあげてくれて・・・・・・ありがとうございました』