『ねえ、夏休みなったら会えない?』 暑い、カラリと晴れた夏の日。 わたしは携帯を握りながら、祈っていた。 その手が、次第に汗ばむのを感じながら、刻々と進む秒針を横目で睨み続ける。 ずっと、ずっと会える長期休みが待ち遠しくて・・・・・・ 日捲りカレンダーを、見続ける日々が続いていた。 こんな、わたしの日常が始まったのはあの秋の日。 遠距離になっても、諦め切れなくて、ずっと大好きだった君に告白した、あの秋の日から始まった。