「同盟国との親睦も兼ねて舞踏会なんて如何かしら?」

「ふむ。それはよいな。ミモザ!お前はどう考える。」

「恐縮ながら私も賛同致します。」



ミモザと呼ばれた国王の側近。彼は祖国の更なる飛躍に隣国との結び付きを得るためイザベラ皇女の婚姻は重役だと述べる。



「この国を確固たるものとして成すためにはイザベラ皇女様のお力添えが必要です。」

「うふふふふ。貶してるのか罵っているのやら。」

「まさか。イザベラ皇女様のような御方が国の土台を固めるのです。」

「キャロラインでは役不足と申すか。」



怪しきミモザとイザベラの会話に兵はゾクリとした。


冷酷無比なイザベラ皇女だからこそミモザからの評価が高い。一方××国第二皇女のキャロラインは心優しき乙女。名声を博するが“裏”を見るには不十分だった。