「まぁ。わたくしに逆らうの?」

「い、いえ!滅相もございません!」



とある大国の宮殿。そこには青いドレスを着た皇女さまが小肥りの商人を足蹴にしていました。


『イザベラ様。』と呼ばれた彼女は青い髪の毛を揺らしながら振り返る。



「何かしら。」

「そ、そこまでにしといては…」

「ふふ。何を言うのかと思えばそんな事?お前もわたくしに楯突くと申すか。」

「ひ…っ!」



きらびやかな宮殿で繰り広げられる不法入国をした商人への仕置き。

監察に引き渡すこともなく皇女が足蹴にしている者を庇った兵士は短い悲鳴を上げた。