―――――隣国の姫が暗殺された。

その知らせが祖国に入ってきたときイザベラ皇女は口角を上げた。嘆く国王を尻目に薄ら笑いを浮かべる。



『くそ!なんと言うことだ!計画が丸潰れではないか!』

『一先ず落ち着いてください、国王陛下。今回の件は誠に残念ですが、計画のうちの一つが潰れただけ。何ら支障を来す恐れはございません。』

『だが!』



“たまたま”宮殿の広間に居合わせた皇女さまはミモザと国王陛下の会話を小耳に挟む。終始声を荒げる国王陛下を宥めるミモザ。