(ここは……どこ……なんだろう) 夢を見ていた。 ぼんやりとした意識の中、僕はエレベーターに乗っている。 ひとつわかっていることがあるとすれば、ここは、どこかのマンションだということぐらいだ。 他は何度思い返してみても、まったく心当たりがない。 僕は何の目的があって、このマンションにきたのだろうか。 頭の中では『1013』という数字が、何度も何度も現れては消えていた。 僕はその部屋の主に会いに来たのだろうか。