その日、あかねさんは、朝から少し違っていた。 そそくさと病室に入ったかと思うと、僕の顔を見ないようにして体温計を渡す。 動き自体もぎこちなく、なんだかロボットの様な変な動きをしていた。 注意深く観察していると、どうやら左側に何かあるらしく、絶対に右半身しか見せないように移動していた。