「わかりました。全てお話します」 僕は全員の顔を見回すと、そう言った。 各々の反応を見ているのも楽しいが、目の前の大久保がそれを許してくれそうにない。 僕は次の言葉を継ぐ。 「まず、僕は、イジメにあっています……。それは、担任である馬場先生もご存知なはずです」 僕がそう言うと、馬場先生の顔が青ざめていく。 それは、霧の向こう側にあっても、その硬直した様子を見ればわかった。