ビー玉。

事件の後、数日経ってからみどりに貰った。


「おばあちゃんがね、嫌なことがあったり、辛いことがあったら、このビー玉の中に閉じこめなさいって」


みどりはそう言って、僕にそれをくれた。

それは他のビー玉よりも、中心の色がついている部分が少し大きめで、みどりの名前(名前はおばあちゃんがつけた)の由来である「クスノキ」の葉っぱに形が似ているため、おばあちゃんはくれたそうだ。


「もらっていいの?」

「うん!」