僕は3人が好みのジュースを買うのを見ている。 合瀬がさっき言った、「やっと会えるな」という言葉。 合瀬は『声』の存在に気づいているのだろうか。 確かに今日話してみて、合瀬は恐ろしく勘が鋭く、読みも深い、侮れない人間だということはわかった。 だが、『声』の存在のように、普通には信じられず、ましてや見えない存在のことまでわかるのだろうか。 僕の頭に一瞬、『同類』という単語が浮かんだ。 だが、たとえ『同類』であったとしても、合瀬には『声』の存在が見え、僕には合瀬がわからないのはなぜだろう。