合瀬は跳ねるようにしながら、廊下の掲示物に手を触れながら歩いている。 僕はその後ろから、注意深く、あたりに気を配りながらついていく。 その僕の気持ちを見透かしたのか、合瀬は歌うようにこう言った。 「坂木は帰ってるから大丈夫だよ」 「…………」 「なあ、オレ、お前のイジメには参加してないよ」 何を言っているのだろう。 イジメに参加してない。 だったら何故、坂木たちのグループにいるのだろうか。