「先生、いなかったよ。明日、また行ってくるから」
「う、うん……」
「僕、帰るね」
「あ、相田くん……さ、さっきの……見てたの?」
「さっきの? さっきのって何?」
「……こ、ここに……は、原田くんがいたこと……」
「うん、見てたよ」
「……怒ら……ないの?」
「どうして? 僕が怒るようなことじゃないよね?」
「うん……そう……だよね……」
江口さんは、少し寂しそうにそう言った。
それよりも、僕は原田が何を言っていたのか気になっていた。
もしかすると、原田の弱みを握れるかもしれない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…