それから、1時間ほどお互いのことを話して、矢沢さんは帰っていった。 不思議と話すことに苦労はしなかった。 普段から、あまり女性と話す機会のない僕にとっては驚くべきことだ。 そして、『矢沢さん』ではなく『あかねさん』、『相田くん』ではなく『サトシくん』と、いつの間にか、お互いの呼び方が変わっていた。