「なんかさ、夕方のアレが気になっちゃってね」 矢沢さんはそう言いながら、僕のベッドの端に腰掛けた。 暗くてよくわからないが、衣擦れの音はサラサラとした生地のスカートのようだ。 「チョコパイ食べる?」 「あ……はい、いただきます……」 僕はとりあえず、そう返事をした。 父親の弟である、正弘おじさんの言った、 「女の意図が掴めない時は流れに身を任せろ。ただし、序盤だけな」 という言葉を思い出していた。