学校へと続く緩やかな坂に差し掛かる。 普通だったらさほどつらさも感じないのだが、昨日のことで心身ともに疲れていた。 そう言えば、昨日はいつのまにか眠ってしまっていた。 確かに嫌なことを考えないように、すぐに眠る努力はしたのだが、あれほどすんなり眠るとは……。 自分の精神構造が嫌になる。 坂の途中、少し平たくなった部分のアスファルトの中央に逃げ水が見える。 そして、また坂。 僕が時間を気にしつつ、少し早歩きになった時だった。