次の日、一人で登校する。 昨日は朝早く出たから、朝練のあるみどりと一緒になった。 今日はいつも通り遅刻すれすれの時間だ。 この時間ならば、坂木たちと遭遇することもない。 わずかだが、一日の内で少しでも、アイツらと一緒の時間を減らしたいという気持ちも働いていた。 天気は快晴。 だけど僕の心は晴れない。 むしろ、朝から鳴いているセミに無性にイライラしていた。