開くドアの音にリビングの話し声が一瞬途切れ、うつむき加減に入ってきた僕に視線が集中する。 なんとなく好意的な視線のようだ。 僕はゆっくりと顔を上げる。 「オッス!」 「久しぶりね!」 「あっ! ご無沙汰してます!」 僕の前でにこやかにソファに腰掛けていたのは、みどりの両親である森山夫妻だった。 ということは、もう1足のコンバースはみどりのだろう。