*正しい姉弟の切愛事情*

 


瑞貴の制服の肩に、顔が触れる。








「……だ」




かすれた弱々しい響きに、身体が動かなかった。







「……好きだ」




「――」







「好きだ、一歌……」













嘘、でしょ――――――