「一歌のとこ、姉弟仲いいよね」
ユリの微笑がどことなく固い気がする。
なに……?
不安を募らせていると、背後で「だあっ」と声が響いた。
見るとエリカちゃんがクマのうちの一匹を壁に投げつけたところだった。
「お、お姉ちゃん、なにすんのっ」
「あー! まどろっこしい!」
床に落ちたぬいぐるみを拾い上げている妹を無視し、エリカちゃんはベッドサイドで足を組む。
「あたし駄目なんだよね、遠回しに訊くとか、耐えられない! やっぱ何事も潔く直球勝負じゃなきゃさー」
そう言うと、じっと私を見つめた。
「一歌、あんた男とどうなってんの?」
「え……?」


