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自分がすごく嫌だ。
すごく、すごく。
この世から消え去ってしまいたいと思うほどに、自責の念にかられてる。
こんなことは初めてだった。
しかも、その原因がよく分からない。
明確な理由を自分で見つけ出せない。
……見つけ出したくないだけ、かもしれないけれど。
ただ、とにかく無性に自分に腹が立って、ただひどく悲しい気持ちになる。
できるものなら、子供みたいに泣き叫んで暴れたかった。
わだかまった感情をすべて吐き出すみたいに――
……そんなこと、実際はできるはずもないけれど。
泣けない代わりに、私が感情をぶつける相手として選んだのはひき肉。
タマネギや卵や調味料と一緒に、ボールの中で力いっぱい捏(こ)ねる。
これでもかってくらい、捏ねて、捏ねて、捏ねまわして――
つまり、今日の夕飯はハンバーグだ。
奇しくも瑞貴の好物だけれど、決して罪滅ぼしとかそういう意図があるわけじゃない。


