「そういうんじゃな――」 「でも、きちんとした方がいいんじゃない?」 私の弁解を遮り、姉を押しのけて妹がつぶやく。 「今のままじゃ、石川君も可哀想だし、一歌もつらいでしょう?」 どくんと、心臓が鳴った。 「そう、だね……」 ユリの的を射た発言に、私の心臓も容赦なく貫かれた気分だった。 そうだ、ちゃんと気持ちを整理しないといけない。 そんなこと、分かってたのに。 胸の痛みに戸惑ったりして、馬鹿だ、あたし。 結論は、最初から出ているのに――――