「……先生でも好きになった?」
「いや、そうじゃないけど……」
ずいと体を寄せてくる2人から思わず身を引いてしまう。
「ごめん……やっぱりこれ以上は……話せない」
恐い。
ユリたちの私を見る目が、変わってしまいそうで――
「そっか」
柔らかく微笑んでくれるユリの隣でエリカちゃんは何故かうんうんと頷いている。
「ま、教師も生徒も、学校を出ればただの男と女だからねぇ」
何か誤解をしているらしいけれど、敢えて解かないでおいた。
「何はともあれ、二股とはやるじゃん一歌」
「ふ、ふたまたっ!?」
エリカちゃんにからかわれて、頬が熱くなる。


