私は最強ビンボー女!

金髪長身男は、虚をつかれたかのような表情を一瞬見せて・・・笑った。


困っているかのような笑みだった。

眉尻がハンパな角度に下がる。




「俺?雷虎の総長だけど。」



だけど口調はさっきと変わらず飄々としている。

それが何か?と、暗に聞いているかのような声色。




この男の髪は鮮やかな金髪。

狩人を前にしても臆してなんていない。

全てをうやむやにできてしまいそうなヤツだ。









――だけど。




「嘘だな。」


私はカラリと笑う。

ナァちゃんが「へ」と気の抜けたような声を漏らした。

佐奈と日岡さんはただ黙って傍観。



――葉月は・・・目を細めていた。

探るように。




雷虎総長だと言うこの男は、肩眉を上げた。


「へぇ、面白いことを言うな。じゃあ、俺は何者だというんだ?

雷虎総長は誰だと?」