私は最強ビンボー女!

指示する方も、指示されて従う方も。

最低!!!!!!



「人の命なんだと思ってんだよ!」


「さあ?別になんだとも思ってないんじゃないですか?」



怒り大爆発!の私に冷静に・・・というか、どこか楽しげに返したのは、ナァちゃん。


「・・・・・・・ナァちゃんは怒んないの?」


「いやー。あたしの代わりに青菜様が怒ってくれたので!」



にこにこと笑うナァちゃん。

ここ絶対笑う場面じゃないからー!!!



憤慨しつつある私に、苦笑交じりに啓先輩が口を開いた。





「実際、水面下での睨み合いは凄まじいからね。

闇のうちに葬られた人だって、けっこういるんだと思うよ。たぶん。

だから、藤原家の行動はなんとなく予想できたものというか・・・。」


「そもそも、そういう人達がいたからこそ、朝霧家は暗殺を仕事として成り立たせられたんだ。」



啓先輩が言葉を濁したところで、葉月がハッキリとした口調で言った。



その言葉に、私は納得すると同時に、胸が痛くなった。




そうだ。

そもそも、依頼する人がいなければ、暗殺業なんて続けられなかったんだ。


もし、もし、依頼する人なんていなければ・・・

もっと早くに、暗殺なんてやめられたかもしれないんだ。