私は最強ビンボー女!

あの頃泣いていた陽は、自分を見てくれる人を見つけたんだ。

たぶん、強くなったんだ。



だから―――思いっきり抵抗してるんだ。


抵抗は弱者のするものだと言われていても、続けたんだ。




そうか、そうか・・・・・・。

子犬クンは大型犬に成長したんだね・・・。



しみじみと、我が子の成長を微笑ましく思う母親のような気分になった。





「青菜様。これで変なところはないですよね?」


「うん!バッチリ!」



ナァちゃんの問いかけに、私は親指を立てて返事をした。


ナァちゃんはあたしの返事を聞き終えると、葉月の方に顔を向けた。

とても真剣な表情で。



「それで、なぜ藤原家当主があたしを暗殺しようとのか、分かりますか?」


「はい。暗殺理由は聞いてます。

あなたが、藤原家の次期当主の周りを嗅ぎまわっていて不愉快だからと。」


「・・・・・・あー・・・やっぱりかぁ。」



葉月の答えに、ナァちゃんが苦笑をもらした。


「ただのあたしの興味なんだけどなぁ。

やっぱそう捉えちゃうか。

岸田家が藤原家の影の部分を暴こうとしている、と。」


ナァちゃんはあっさりと納得している。