私は最強ビンボー女!

私が聞けば、緋月ちゃんはあっさりと頷いた。


「うん。からまれたよ。

緑っぽい髪の毛の人と、アレ・・・えと、リーゼント?の人と、坊主の人に。

どの人も、すごいガラ悪そうだった。」


いや、それはたぶんガラ悪そう、じゃなくて完璧にガラ悪いんだと思うよ。


「え、じゃあ、なんかされた?大丈夫?」


私が緋月ちゃんの方へ体を乗り出せば、ぐいっと葉月に引き戻された。


「それは無用な心配。」


「というと?」


「私が助けた。」


「・・・・・・なーるほど。」



確かに葉月ならやっつけるだろうなー・・・。


ガラ悪い人達、お気の毒。

・・・自業自得とも言うけど。


「葉月、すっごいカッコよかったの・・・。

どこからともなく竹刀をパッと取り出して、ビシッバシッ!って・・・」


緋月ちゃんがうっとりと言う。可愛いなぁ・・・。


でも、1つ気になることが。


「葉月・・・まさか、未だに竹刀、木刀、真剣、持ってるんじゃないよね?」



おそるおそる聞けば、葉月はさらっと答えてくれた。


「大丈夫。真剣はもってない。」


「え、待って。じゃあ、竹刀と木刀は常備してんの?」


「当たり前。」