だからそんなに気にしてなかったんだけど、保健の先生は、この不良高校ではけっこう重要な役割だし・・・


代わりの先生は来ると思ってた・・・・・・・けど!!!




「日岡さん、保健の先生になれる資格持ってたの!?」


「持ってるさ。

朝霧家副社長をなめんな。」


「いや、そもそもなんで副社長なのに保健の先生なんて・・・」


「葉月が心配だからに決まってるだろ。」



さらりと告げられた言葉に、私は目を見開く。


そんな私を見て、日岡さんは不思議そうに首を傾げる。



「何、驚いた顔してるんだよ。

俺の気持ちなんてとっくのとうに知ってただろ?」



・・・・・・・・・知ってた。

知ってたよ。


でもね――



葉月の思い、も、知ったから・・・

なんだか、胸が痛んだんだ。



やっぱり、日岡さんは葉月のことを一番考えてるんだ・・・って。

そう、思えたら・・・妙に切なくなった。



葉月、葉月。

日岡さんはこんなに、葉月のこと思ってるよ?


きっと、汚れるとか気にしないと思うよ?