「そんなの、変わればいいのよ。」


澄んだ声が、広場のざわめきに紛れずに響いた。


お母さんの声、だ。





「不安なのも、罪の意識があるっていうのも分かる。

けど、このまま人を殺していくわけにはいかないじゃない。


不安を、乗り越えなきゃいけないのよ、私達は。

罪の意識を抱えたまま、前を向かなきゃ駄目なのよ、私達は。


変わらなきゃ、いけないの。

このままじゃいけないの。


分かるでしょう?」




凛とした声。


ストレートに胸の中に飛び込んでくる言葉達。




そう、そうだよ・・・変わらなきゃ。

全員が。




「海の言う通り。

あたしらはもう、暗殺なんかやめなきゃならんし、変わらねばならん。


じゃが、おぬしらはできるだろう?

いや、できるはずじゃ。


そうじゃろう?」



しわがれた、けれど強い声。


お祖母ちゃんの声、だ。