私は最強ビンボー女!

・・・・・・分かった。


右手を陽に、左手を翼に握られてるんだ。




あったかい・・・。


手に伝わる、確かな温もりに、不覚にも涙がこぼれた。




「「青菜!?」」


心配そうに2人が叫ぶ。

完璧にハモっている声に、笑ってしまった。




可笑しくて、温かくて、優しくて、嬉しくて・・・



泣き笑いを浮かべている私は、安心しきっていた。


意識さえおぼろげな、絶体絶命のピンチだっていうのに、だ。



もの凄く、変。




でも、でも、しょうがないじゃん。



陽と翼がいるから大丈夫だっ、って、思っちゃうんだもん。


2人が手を握ってくれてるから平気だって。




変だよね。


根拠なんて何にも無いのにさ。






でもね。