私は最強ビンボー女!

海の言葉に、葵は冷たい声で答えた。


『海は馬鹿だね。彼は寝たんじゃない。死んだんだ。』



キョトンとした海に、葵は無表情で、冷めた視線を向けた。



『海。お前が殺したんだよ。』


その声は、何の感情も含まれていなかった。



海は、さぁっと血の気を消した。



『嘘だ。』


かすれた声で呟かれた言葉。

けれど海は、知っていた。分かっていた。


葵は、そんな嘘なんかつかないと。



『本当だよ。嘘だと思うのなら、体に触れればいい。

冷たくなっているだろうよ。』


何を考えているか全く分からない声で葵は言い、海は、怯えながらもその男に触れに行った。



俺は、何も言えなかった。


言うべき言葉なんか、見つからなかった。



葵の気持ちさえ、分からなかった。





海は、そっと体に触れ、さらに血に気を消した。


額には、冷や汗が浮かんでいた。



そして、モノとなった男の傍に、力なく座り込んだ。