私は最強ビンボー女!

「言えないだと?私は知りたいのだぞ?

そしてお前は、知っているのだろう?」


ニィッと笑顔を浮かべる。


悪いけど、お爺ちゃん。

私、けっこうワルなんだ。



「教えろ。次期社長からの"命令"だ。」


「・・・・・・っ・・・」


ぐっと拳を握り締めるお爺ちゃん。


次期社長からの命令を、退けるはずない。

答えは、1つ。


「・・・・・・分かり、ました。」



私は自分でも気味が悪いと思う笑みを消し、代わりにニッコリした。


「ありがとう。

で、この部屋はなんだ?この薬草は?」



お爺ちゃんは、俯いて言った。


「この部屋は、薬草を保管するための部屋でございます。


あからさまに他の部屋と違うと、お客様に疑われますので、

他の部屋と同じ外見になっております。


薬草は・・・毒となるものです。

ゆずの絞り汁に浸けてあるのは、忍び込ませやすくするためです。


良い香りですので、紅茶にしたりお菓子や食事に入れたりしやすいのです。」




・・・・・・成程。

様々な工夫が施されているわけか。