私は最強ビンボー女!

そんなたくさん、一度に聞かれてもねぇ・・・。


でも、お爺ちゃんかなり怖いから、頑張っちゃおうかな私!



「ええっとですねぇ。私は、青菜ですよ。倉本青菜。」


「・・・・・・あぁ!今の社長の孫・・・次の社長だったか!」


なにやら思うところがあったらしく、ポンと手を打ったお爺ちゃん。



「青菜様なら、俺が知ってるわけないかぁ。

そうか、なるほどなぁ。」


なんか、1人で納得してるや。



というか、この人は一体、どちら様なんだろう。

スーツ男ではないし・・・。





お爺ちゃんは、部屋を見渡し、納得顔をつと引き締めた。

眉間のしわを、また、ハッキリと作り直した。



私を、小さな黒い瞳で真っ直ぐに見た。

小さくてしょぼしょぼしてるのに、視線は鋭かった。



感情のこもっていない声で、平坦に私に聞いてきた。



「ところで。青菜様はここで何をしておられるのでしょうか。」


口元には微笑。

けれど視線はまるで矢のようで、正直、少し痛い。




でも、私はそんな中でもきっちりと"朝霧青菜"となることにした。



朝霧家では、"倉本青菜"の居場所はほとんど無いから。