私は最強ビンボー女!

・・・・・・何事?



襖の方を見れば――



黒い着物に紺色の帯を巻いた、60代後半ぐらいのお爺ちゃんが、めっさ睨んでいた。



誰を?私を。


って、私!?



やっとこ理解した直後。





「何をやっているのかと聞いている!

不審者めっ!!!」


「不審者!?」



お爺ちゃんのまさかの言葉に、思わず大声を出してしまった。


お爺ちゃんは私の反応を見て、ぎゅぎゅぎゅーっと眉間にしわを寄せた。




「不審者じゃないと言うのか?」


「はい!そうです!不審者じゃないですっ!!!」



必死に頷くも、お爺ちゃんの眉間のしわは、消えない。


というより、深くなったね。




「不審者じゃないのなら、なぜココにいる?さっきも聞いているが、何をしていた?

いや、そもそも、お前は誰だ?」


お爺ちゃんはかなりの詰問口調でそう聞いてきた。