迎えてくれたのは糞ババァだった。


・・・・・・嬉しくない。



「青菜。その不満そうな顔はなんじゃ。

あたしが迎えるのは嫌だと言うことかい。」


いきなり当ててきたよこの人。


「まぁ・・・そんなとこ。」


「可愛くないの。」


「知ってる。」



肯定しつつ、糞ババァの瞳を顔を見て、目を見開いた。


「なんじゃ、青菜。」


「それ、こっちのセリフ。」


糞ババァは、顔を白く塗っていたのだ。

舞妓さんのように。


白粉(オシロイ)をはたかれた真っ白な頬。

口紅に彩られた鮮やかな紅い唇。

アイシャドウの目立つ青い瞼。

描かれた綺麗な眉は、美しい曲線を描いている。


そして、白髪も、昔の女の人のように結っていた。



着物は――綺麗な藍色。

綺麗な藍色の地に、銀色の蝶が舞っている柄だ。

帯は漆黒。どこまでも深い闇の色。




「・・・・・・どうしたの?その格好。」

私は、じっくり観察してからそう訊ねた。