俺が8歳の時――




母さんが、近くを流れていた川に身投げした。



俺を、連れて行くことはしなかった。





俺は"1人ぼっち"となってしまった。







母さんの葬式がすむと、俺は土井の本家に住む事になった。




そこでは、優しくされた。


上辺だけの優しさが、惜しげもなく注がれた。


媚を売られた。









――――誰も、"俺"を見ようともしなかった。



実の父親も。






孤独。


ただ、孤独だった。