なぜなら、俺達は厳しい監視下にあり、"2人ぼっち"だったから。


母さんには俺しかいなかったし。


俺にも母さんしかいなかった。





母さんは父さんの不倫相手で。


俺はその子供で。


母さんは2歳の時に捨てられ、天涯孤独の身で。


父さんは不倫相手なんかに構ってはくれなくて。




それでも、俺は土井の社長である父親の実の子だから。


アパートに住まわされ、生活費も少しだが、父親はくれた。



そして、いつも監視されていた。



父親の妻は、1人の男の子を産み、息絶えた。


けれどその男の子は、病弱でわずか7歳で死んだ。




だから、俺は土井の跡取りということになって。



当然のように監視された。


もはや、監禁状態。




そんな状態を・・・・・母さんは耐える事ができなかった。