―翼side―
青菜が朝霧家の跡取りとなった事を知った日の翌日。
―――じゃあね。
そう言って俺達に背を向けた時の、青菜の弱弱しい無理矢理の笑顔が、頭から離れない。
朝霧家の跡取り。
それはつまり、近い未来、人生相談と暗殺グループの頂点に立つということだ。
「・・・・・何も、できなかった・・・・・・」
寮の自室で、俺は1人呟いた。
何も言う事も、することもできなかった。
―――じゃあね。
あの時の青菜は・・・・・今にも崩れそうだった。
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