「うわぁ……綺麗だね!!」 「あぁ」 隣町の有名なイルミネーションスポットで、近くのベンチに座りながらぼんやりと綺麗に輝く電球を眺める。 北風に吹かれて体は芯まで冷え切っているはずなのに、心がポカポカと温かい。 ふと顔を横に向ければ、星哉の顔。 すぐ隣に星哉がいてくれる……。 そう思うだけで嬉しくて笑みが漏れる。 ほんの少しだけ触れ合っている肩だけじんわりと温かい。 ねぇ、星哉。 あたし達……いろいろあったけど、 今こうして一緒にいられることが本当に幸せだよ。