あふれるほどの愛を


「はぁ…」

あの後、教室に戻ってきた。

まだ、昼休みなんだけど、ご飯なんて食べる気がしない。

出てくるのは、もう何回目になるのか分からないほどこぼしたため息だけ。

あたし、なにしてんだろ?

自分から逃げて。

坂井からも逃げて。

ほんと、こんな自分嫌いだ。

あたしは自分の席を立って、窓側に行った。

昼休みという事あって、教室には人があまりいない。

だから、静かだ。

窓を少し開けて、ロッカーにおっ掛かった。

なんとなく見た外では楽しそうに男子がサッカーをしていた。

たしか坂井もサッカー部だったよね。

ひどいこと言っちゃったな。

坂井も絶対呆れてるよ。

愛川なんてって…

でも、これでいいんだ。