「さっき、母親からメールが来て……」
さっきのメールを思い出すと、胸がすごく苦しくなって。
言葉が詰まって…
でも、坂井は大丈夫、ゆっくりでいいよって言ってくれて。
「帰って来るなって書いてあった。こういうメールがくるのは初めてじゃないけど、苦しくて辛くて。あたしってなんでここにいるのか分からなくて。辛くて…うっ…」
あたしは、我慢していた涙があふれだして。
坂井は、その間もあたしの背中をさすっていてくれて…。
それが心地よくて……
「学校にいても、家に帰ってもずっと一人で。毎日泣いて。親にはあたしの悪口言われてあたし、なんで生まれてきたんだろう…あたしなんて、いらないのに!誰もあたしのこと、必要としない。見てくれもしない。どんなに勉強頑張っても、体育祭で一位とったって、どんなに頑張っても、あたしの事なんか見てくれなくて…」
あたしの心の中にある気持ちが一気に爆発した瞬間だった。
もう、限界だったのかもしれない。
あの家にいるのも、一人で溜め込むことも。
だれでもいいからあたしを必要として欲しくて。
あたしが、全部気持ちを吐き出し終わってからもずっと背中をさすってくれた。

