あふれるほどの愛を


しばらく泣いて、あたしは落ち着きを取り戻した。

どんだけの間ないていたんだろ?

そんなことを思ってると、

「すっきりした?」

と上から坂井の言葉が聞こえた。

ん?と上を見上げると、坂井の綺麗な顔がどアップであった。

「わぁ、びっくりしたじゃん」

そんなあたしをみると、坂井は笑顔になって、

「おお!スッキリした顔してんな!」

と、あたしの目を見て言うから、あたしは俯いた。

「なんで?あたし…坂井の制服涙でびっしょりにしちゃったんだよ?怒らないの?」

少しビクビクしながら、坂井に視線をやると、ニコッとした坂井が居て…。

「怒るわけないじゃん。これくらい安いもん。それより、俺嬉しかった。約束守ってくれて」

約束…?

「なに、忘れたのか?一人でなくなよって言わなかったけ?まさか覚えていのか、ショックだな」

あぁ、言ってたね。

あの日、屋上で。

坂井は、「ショックだ…」と、がっくりしていた。

「覚えてる!覚えてるよ。屋上で話した時でしょ?」

そう言うと、坂井は「あたりー」と言って、ひとり喜んでいた。

そんな姿を見ていると、やっぱり坂井は周りの人を明るくするムードメーカだなぁ…と思った。

“人気者”ってみんなから言われてる理由がわかった気がした。