あふれるほどの愛を


「もう、お昼だよね」

しばらくの沈黙を破ったのはあたしだった。

「だな、家帰るか?」

「えっ……」

「今日はパン持ってないし?もう帰る?」

家…正直言って帰りたくない。

急に黙ってしまったからか、坂井は首を傾げていた。

「どうした…「帰りたくない」

坂井の言葉を遮って言った。

「えっ」

「帰りたくないの」

そんなあたしの言葉に坂井はびっくりした顔をして、

「そそっか。分かった。じゃあ、なんか買っ来るよ」

「いやっ行かないで。一人にしないで、お願い」

坂井は、あたしの言葉に目を丸くして…

だけど、すぐ笑顔になって『ずっとそばにいる』って言ってくれたんだ。

それがすごく嬉しくて坂井の腕の中で泣いた。