あふれるほどの愛を


「どうしたんだよ⁉」

そんな坂井の声で、あたしは我に返る。

「なに?」

「何じゃねーよ。お前、泣いてる」

「えっ?」

手で目元を触った見ると涙で濡れていた

あたし、いつの間に泣いてたんだろ…

泣くなよ…と坂井は自分のワイシャツの袖であたしの涙そっと拭いた。

「えっ………」

戸惑うあたしに

「そんな泣くなよ。可愛い子ちゃんが台無しだぞ?」

「なにそれ、意味わかんない」

「泣くなよってこと」

「あっそ、それより…これ」

あたしがそう言って指を指したのは、さっきあたしの涙を拭ったワイシャツ。

「これなら全然平気。そんなのより愛川のが大事」

なんて、いうからあたしはなんて顔したらいいのかわからなくなった。

「そんなの嘘でしょ」

ははっと笑って吹き飛ばしたら坂井はひどいなぁと苦笑いしていた…