「ねー愛華。これとこっちどっちがいい?」


「白にピンクの花もいいし、黒にピンクの花もいいよね。でも黒の方が大人っぽくみえるかも」


「んーだよね。じゃ黒にする!」


「うちは、これにしよっかな!先輩赤が好きって言ってたし」


「なんでも先輩目線なんだ」


「そう!可愛くみせたいからね」



愛華は、紺色に赤のハイビスカスの花が描かれてる浴衣。



「浴衣さえ買えば安心だね」



「お腹減ったー」

「お昼食べてなかったんだっけ?」


「うん」


「優心学校サボってきたんだもんねー」


「サボるって失礼な!坂井が目覚ましたっていうから早退してきたの!」


「それがサボりっていうの!坂井くんが起きたって電話したら、落ち着いたら家来てって言ったのは愛華でしょ!?愛華だって」



「うちだって?なによ?あたしはサボりじゃないよ。今日3時間で終わりだったんだもーん」



「じゃ、お昼食べよ」


フードコーナーには、パスタやラーメン、ハンバーグ、焼きそば…などたくさんあって迷う。


「うち、パスタにしよ。優心は?」


「んー迷い中。先買ってていーよ」


「優柔不断だと坂井くんに嫌われるよ〜」



そんなこと言わなくてもいいじゃん!


んー決まった!ハンバーグにしよ。



「「いただきますー」」


「で、どうだった?好きって気付いて上手く話せた?」



パスタを巻きながらあたしを見る。


「心臓が壊れるかと思った。でも坂井をみて好きだなぁ〜って思った」



「いい顔してんじゃん!恋っていいね、人生を輝かせてくれる。」


「聞いてよ!会ったばっかなのに病院の外でたらまた会いたくなったの!あたしおかしくなっちゃったのかな」



「それが恋なの。バイバイしたのにまた会いたくなって。こういう話優心とできるようになって嬉しい」



「あたしも。昨日なんて夢に坂井が出て来たの!遊園地でデートする夢だよ!それで無理やり嫌いなジェットコースターに乗せられるの!」


「幸せな夢じゃん。うち夢に先輩出て来たことないから羨まし〜」



「最悪な夢だったけどね!」


「ふふ。嬉しそうな顔して言っても説得力なんてないよ?」


「嬉しくなーい!」



この声は、大きく響いたのだった。