「繰り返して言うけど、ここ重要だからな!メモしとけよー」


ね、眠い…。

もー寝ちゃおー。


としたら、タイミングよく?ポケットに入ってるケータイが震えた。


スマホを開くとメール一件の文字。


【今日の放課後、いつもの公園でね!】
愛華からだった。


一方的な内容だった。


【りょーかい(*^o^*)】


と返事するとすぐ帰ってきた。


【よかった!4時半にね!】



寝るはずだった化学の授業は愛華とのメールのおかげで寝ることはなかった。




***


「なーがーせくんっ!」

「よっ!早かったな!」


わぁーー、今日は天気いいなぁ。


屋上で食べるには、絶好の天気だ。



「今日、一緒に行く?病院」


「今日はごめん。やくそくあって」


「珍しいねぇ。心友ちゃん?」


「そう。だからごめんね」


「平気。たまにはねのんびりしたいよねー。心友ちゃんとはどう?」


「………」


「あっ、ごめん聞いちゃダメだった?」


「ううんっ!普通かな」


「普通?楽しくない?」


「うん。なんかねぇ…。こういっちゃあなんだけど苦しくて」



「一緒にいるのが?」


「もやもやするって感じ。愛華には悪いけど、なんか微妙に距離を感じて。居心地悪い。あっ、愛華が嫌いとかじゃないよ」



パンを口にいれながら話す。


「わかってるよ。俺なりのアドバイスだけどさ、心友ちゃん以外ともなかよくしてみたら?ねぇーちゃんも優心ちゃんに会いたいってうるせぇし。今度メールしてやってよ」



麻衣ちゃん…。

よし!帰ったらさっそくメールしよ。


「友達は……一人じゃないもんね。」



「だな。俺も春樹以外とはあんまつるんでねいけどな。俺は1人と仲良くなるとその人しか見えなくなっちまうんだよな、友情も。ばかだからさ」



「あたしもそう。愛華しか見えない。友達は量より質だと思ってるから。でも、今は心友1人よりも多くの友達がいいと思ってる。でも、周りにたくさんの友達に囲まれてたとしてもあたしは1人でもじぶんのことを理解して分かってくれる人のほうがいいって思ってるかも」



「そーだな。難しいな友情も。沢山の人に囲まれててもその人たちが自分のことをなんにも分かってくれなかったら周りからは沢山友達いるなって思うかもしれないけど、心は寂しいかもな。」



「心友って大事だよね。ほんと」


「あぁ。友達と心友って同じように見えて中身は違うな。心友って自分の中身を分かっていてくれてなんでも受け止めてくれるもんじゃん。いると、元気に慣れて力になれるそんな存在だよな」


「なんか長瀬くん女のコみたい。ふふっ」



長瀬くんも色々あったのかもしれない。

直感だったけど、
話を聞いてそう思った。


もし、裏切りを経験してなかったら、
こういうふうには思いはしなかったのかもしれないな。



坂井の話をしたり、色々な話をして充実した昼休みだった。