「でも、むちゃすんなよ。俺はずっと愛川の味方だからな!」


「坂井がいれば怖いもんはないね」


「おぅ!いつでも力かすからな、愛川には」


「ふっ。嬉しいお言葉ありがと!
ねぇ、坂井が思う心友ってどんな心友?」


「ありのままの自分をさらけられることじゃないか?悪いところを見せられるってことは相当信頼してないと無理だしな。あと自分のことを放り投げても相手を助けたいとかかな」



「坂井は長瀬くんになにかあったら投げ出してまでも助けに行く?」




「行くな」


「即答?!」


「当たり前じゃん。あいつは自分の命を捨ててまでも助けたいと思ってる。優斗にいったらバカにされたけどな」


「ほんとばかだよ。命すててまでって」


「俺も大切な人なんていなかった。俺のこと心配してくれたり、助けてくれたりしてくれる人ってこれから先もいないと思ってたんだ。その時だった優斗に会ったのは。
その時、はじめて自分よりも大切な存在ができたんだ。そういう存在ができてから、毎日が輝き出したんだ。それから、優斗とふたりでいることが楽しくて。
ちょっと前まで1人が楽とか思ってたのに。その時人のちからってすげぇなってはじめて思った」




空だけをじーっと見ているのは、長瀬くんと出会ったときのことを思い出してるからなのかな。


「あたしはがもし、何かに巻き込まれても優心は長瀬くんみたいに来るかわかんないや。信じるとか言って不安なのかも」


「不安なのが当たり前だと思うぜ?
一度裏切られてもう同じことは繰り返したくないっておもってるんだから。一度起こした過ちは消せないからな。一度失った信用は一生償わなきゃいけないのかもしれないな。裏切った相手にとってはそんな対したことじゃないっめ思ってても相手にとっては、人生を大きく変えるくらいのことだったかもしれない。言葉で救われることの方が多いと思ってたけど傷つくことも多いな。

不安になった時はいつでも俺んとこ来いよ」




な、なによ。


急にそんなこと。


そういうのは、彼氏が彼女に言う言葉だよ。


「1人で抱えてたっていいことなんもねんだぞ?でも2人一緒なら解決できるかもしれない。お前は一人じゃねーよ」



色々経験して来た坂井が言うからなのかな?


すごく心に染みる。


「坂井がいっつもはじめて。怒られたのも助けられたのも。優しいだけじゃなくてさ。そうなんだね」



「は?」



「心のこもってる人の言葉は、不思議とまっすぐに心にすーっとしみてくる。まさに坂井?」


「そんなに褒めると俺調子乗るぞ」



「乗れば〜?あたしおいていくけど?」


「おいてくなよ。」


「明日、いい場所行かない?」



「どこだよ、いいばしょって」



「ふふ。それはひみつー!明日行ってからの秘密。」


「しょーがねーな。明日楽しみだな」



「うん!」




明日は必ずくる。



そんなの、あたしには当たり前になっていたんだ。