「なにやってんの!!」
なんであたしは朝から怒られているんだろうか。
「聞いてんの?!」
「聞いてる…」
昨日から、なんかもやもやして気づいたら愛華に電話してた。
それで、じゃ話そうってことになって今は愛華の部屋にいる。
「坂井くんが可哀想」
「なんでよ?」
もう愛華はぜーんぶ知ってる。
電話ですべて吐き出したから。
「当たり前でしょ。急に態度変わったら誰だって戸惑うでしょ。なんで自分の気持ち言わなかったの!」
「なんかわからなくなっちゃって…」
「それは、同情?坂井くんが1人暮らしをしてる理由を知ったから可哀想だとおもったわけ?可哀想だって同情だったの?」
「そんなわけない。あたしもわかるし坂井の気持ち。だから、だからこそなにも言えなかったの」
「わかるって…どういうこと?」
「あ……」
言っちゃった…みたいな顔しちゃったから愛華にはわかってしまった。
「なんでもないよ?」
「そんなわけないよね。仲良し家族だもんね、そうだよね」
なにを思ったのか、急になんかぶつぶつ言い出した。
それをみてることしかあたしは出来なかった。