「で、もしかして恋に気づいちゃった…?」
「は?恋…?」
そういい、ぽかんと首を傾けていると隣から大きなため息が聞こえた。
「なーんだ。やっと優心とコイバナできると思ったのにー残念」
「コイバナ…あたししたい!」
コイバナって言ったら青春でしょ!!
ずっとあたしには無縁だと思ってたけど本当はしたかったんだよね、コイバナ。
「じゃ、うちの話し聞いちゃう?」
ワクワクする。
「聞いちゃうっ!」
「あのね、うち好きな人できたの。高校の一つ上の先輩なんだけどね、超カッコいいの!しかも優しくて。この前、学校の裏庭で段差に気付かなくて転んじゃって。そのとき、先輩がたまたま通りかかって、大丈夫!?って話しかけて少し我慢してねって言われたと思ったら、体がふっと持ち上げられて保健室で手当してもらったんだ。
それで、一瞬で恋に落ちちゃった…」
そういう、愛華の頬はほんのり赤くなってて。
恋する乙女の姿になっていた。
「羨ましいんだけど。名前なんていうの?」
「それはねぇーー聞きたい?」
そんなふうに、焦らすもんだから余計気になって気になって。
「京汰(けいた)先輩。名前もかっこいいなんて反則だよねー」
「確かに。ねぇ写真とかないの?」
「あるわけないじゃーん。ま、今度絶対見せるから期待してて!でも、好きになっちゃダメだよ」
怒ってるふりをしてるのか、頬を膨らましてる。
「ならないに決まってるでしょ!」
そう言うと、安堵の表情を見せた愛華。
先輩のこと本当に好きなのが見ててわかる。
心の中で、そっと愛華の恋が叶うことを祈った…

